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母乳ができる仕組みについて解説!

母乳はどこで作られる?

母乳は乳房の中にある乳腺房という場所で作られます。乳腺房は乳頭と乳腺でつながっているため、乳腺房で作られた母乳が乳腺を通り乳頭に届きます。乳腺房の周りには毛細血管が張り巡らされていて、その毛細血管を通る血液から「栄養素」や「タンパク質」、「白血球」が染み出し母乳となります。母乳は血液からできるにも関わらず色が白いのは、毛細血管から染み出す時に、血液が赤くなる元の「赤血球」は染み出さないためです。

母乳が出るようになるメカニズム

妊娠中は母乳が出ないのに、出産をすると急に母乳が出るようになるのってちょっと不思議ですよね。しかし、それもきちんと理由があるのです。下記では母乳が出るようになるメカニズムについて解説していきます。

 

1.妊娠をすると「エストロゲン」と「プロゲステロン」が分泌されて出産準備に入る

 

女性は妊娠をすると体内で「エストロゲン」と「プロゲステロン」という女性ホルモンを分泌するようになります。「エストロゲン」は乳管を発達させる働きがあり、「プロゲステロン」は母乳が作られる乳腺房を発達させます。いずれにせよ、妊娠をすることで母乳を作るための体づくりが始まります。実はこの時点で母乳を作る「プロラクチン」という物質も作られているのですが、「プロゲステロン」が「プロラクチン」の働きを抑制するため、母乳が出ないようになっているのです。

 

2.出産をすると「プロラクチン」の出番

 

出産をすると胎盤が体外に出ます。すると、胎盤から作られていた「エストロゲン」と「プロゲステロン」も減少していきます。「プロゲステロン」が減少することで「プロラクチン」が抑制されなくなり、母乳が出るようになります。これが、出産をすると母乳が出るようになる理由です。「プロラクチン」以外にも、出産をすると「射乳反射」を促す「オキシトシン」という物質も分泌されるようになります。「オキシトシン」は赤ちゃんが乳頭を吸ったりすることで母乳を分泌するように命令を出す物質です。また、赤ちゃんが乳頭を吸うことで「オキシトシン」の分泌が促進されます。母乳が出なくて悩んでいる時は、赤ちゃんへの授乳頻度を増やし、「オキシトシン」の分泌を促すのも効果的です。

 

non-24sp「プロラクチン」の持つ好作用

  • 乳腺房で母乳を作る
  • プロラクチンの働きによって入腺房で母乳が作られるようになります。赤ちゃんが乳頭を吸う刺激によってプロラクチンの分泌が促進され、次回の母乳が作られるという循環が起こります。

     

  • 出産後の身体を回復させる
  • プロラクチンは母乳を作る以外にも、出産後の母体の子宮収縮を促し、母体の回復を促進してくれる働きがあります。赤ちゃんが母乳を飲めば飲むほどプロラクチンが分泌されるため、赤ちゃんが母乳を飲めば飲むほどお母さんの身体は回復していくことになります。

     

  • 排卵を抑える
  • 出産後は生まれた赤ちゃんの育児でお母さんは大忙しになります。そんな時にもし次の子を妊娠してしまうと、さらにお母さんの身体に負担が掛かりますよね。そのため、プロラクチンは出産後すぐのお母さんが妊娠をしないよう、排卵を抑制してくれる効果があります。

初乳はなぜ黄色いの?

産後すぐ(生後2〜3日)の母乳(初乳)は、その後の母乳と比べて色が黄色みがかってトロっとしているのが特徴です。初乳は特に栄養や赤ちゃんの免疫力を高める抗体が多く含まれているため、絶対に赤ちゃんに飲ませるようにしてください。初乳に多く含まれる成分は

 

  • 白血球
  • 抗体(特にIgA抗体)
  • タンパク質
  • ミネラル
  • ビタミンA
  • ビタミンD
  • ビタミンE
  • コレステロール
  • ラクトフェリン

 

といったものになります。初乳が黄色みがかっているのは、ビタミンAが多いためです。赤ちゃんは生まれてきて初めて様々な細菌や微生物に触れますが、まだ自分の体内でそれらに対抗する物質を作る機能が弱いため、お母さんからもらう初乳で補うのです。

 

※IgA抗体について
IgA抗体は粘液中に分泌され、アレルギーの防止などの働きをしてくれます。粘液に触れたアレルギーの原因となるアレルゲンを、「逃がさないよう包み込む」のがIgA抗体の役割になります。包まれたアレルゲンは症状を発症しないまま体外へ運び出されます。そのため、IgA抗体はあればあるほどいいのですが、生まれたての赤ちゃんはこの「IgA抗体」をほとんど持っていません。そのため初乳でIgA抗体を補給することが必須です。また、赤ちゃんの体内でIgA抗体が作られるようになるのは生後7ヶ月以降のため、離乳食を食べさせるのは生後7ヶ月以降にするようにしましょう。IgA抗体が少ない状態で卵や牛乳などのアレルゲンとなる物質を体内に取り込むと、抗体不足でアレルギーが発症してしまう危険があります

 

※ラクトフェリン
ラクトフェリンは、細菌に対して強い抗菌作用を持っています。その理由は、多くの細菌は繁殖するのに鉄が必要になること。ラクトフェリンは鉄イオンと強力に結合する性質を持っているため、鉄を細菌に取られることを防ぎ、細菌の繁殖を防ぐ働きをしてくれます。

まとめ

本ページでは母乳ができる仕組みと初乳の大切さについて紹介いたしました。これらを抑えた上で、肝心の「母乳の出が悪い時の対策」について見ていきましょう。